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いい仕事をしたい人材紹介コンサルタントたちの日常

相手の言葉の中に、価値観が表れる

相手の言葉の中に、価値観が表れる

人事やキャリアカウンセリングの仕事をしていて、丁寧にコミュニケーションをとることを意識し、トレーニングをしていることの一つに「言葉」を大切にするということがあります。

 

キャリア相談を受けている対話の中で、クライアントさん(私は相談に来られる方をそう呼んでいます)が発される一つひとつの「言葉」には、その方の大事にされている価値観や、生きてきた背景、解釈や意味づけなど、さまざまなものが含まれていると感じています。そして、それは往々にして、私自身とは異なる色彩で使われています。どれだけ話を重ねても完全にわかりきることはできませんが、相手の世界観の中でその言葉を味わうことは可能です。

 

例えば、面談に来たクライアントさんが「成長できる会社で働きたい」や、「チームワークの良い会社で働きたい」とおっしゃったり、人事部が、「人間力が高い人」「コミュニケーション能力が高い人」「リーダーシップを発揮できる人」を求めたりするものの、それらの定義は曖昧です。

 

言葉の定義をクリアにしない限り、ミスマッチは続いていきます。 例えばその人は「成長」をどういう意味合いで使い、「成長した」「成長できた」と何で実感するのか。そしてそれは今までの人生において(子ども時代から含め)、どんな場面で体験してきたのかを丁寧にお聴きします。

 

「成長したい」という言葉を聞いて、聴き手が考える「成長」の解釈で受け取ってしまうと、その後、ずれが生じるケースが多々あるからです。人によって、言葉や起きた事象の解釈が異なるので、コミュニケーションはどんどんずれていきます。よって、相手と言葉の定義をすり合わせていくことが、人材紹介コンサルタントには常に求められます。企業と求職者の間に立つ私たちだからこそ、そのニュアンスや意味合いに相違がないように、コミュニケーションをとることが必要です。

 

企業文化も同様です。その企業ごとに大切にしている価値観があります。ビジョンにしても、さまざまな議論を重ねながら作られた大事な「言葉」です。丁寧にその意味や、その言葉に込められた背景を読み取る必要があります。そして、現実や現場の中でどのようにその価値観やビジョンの意味が浸透しているのか、共通言語化するのも役割のひとつだと思います。 個人と企業をマッチングするエージェントだからこそ、一つの言葉を大切にコミュニケーションすることが必要です。

 

勝手に解釈せず、お互いの言語の背景までつなげることができたら、それは人が介在する価値となりえます。 もう一度、自身のコミュニケーションを見直し、自分の価値観や解釈の中で相手の言葉を聞いていないか確認してみることにしましょう。相手がどのような背景でその言葉を使っているのか、何を大事にしているのか、そこまで深いコミュニケーションができると、選ばれ続けるエージェント、選ばれ続けるコンサルタントになれるのではないでしょうか。

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齋藤 めぐみ|キャリアカウンセラー GCDF-Japan資格者 【ゲストライター】

リクルートエージェントにてベンチャー企業の採用を支援したのち、ソフトバンクグループに参画。人事部にて採用・教育などを担当。リクルートエージェントに復帰し、インターネットサービス企業を中心とした採用を支援。 2007年にキャリアカウンセラーとして独立。2006年、GCDF資格を取得。

Topics: コンサルタント

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