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いい仕事をしたい人材紹介コンサルタントたちの日常

介在価値って何だろう?【3】~傾聴:問いかける技術~

人材紹介会社が介在する価値とは?

前回は傾聴における、大切な3つの態度についてお伝えしました。このベースがあって初めて顧客(求職者や求人企業)は私たちを信頼して心を開いてくれると思うのです。受動的に聴くことだけではなく、能動的に聴くのが傾聴ですので、今回は相手自身ですらまだ気づいていないことやニーズを探求するための「問いかける技術」についてお伝えしますね。

問いかける技術

「答えは相手の中にある」というのが傾聴の基本中の基本の考え方ですが、相手すらまだ知りえない答えに、相手自身が到達できるように、探求できる問いかけをするのが皆さんの仕事です。その際に注意してほしいことは、こちらが答えを決めつけた誘導尋問にならないようにすることと、相手を追いつめてしまう詰問にならないようにすることです。前回お伝えしたようなニュートラルな態度で、問いかけることが何より大事です。

1. Open Question

相手を「開く」質問、自由に考えられるための問いのことです。反対はClosed Questionで、Yes/Noで答えられたり、正解が1つしかなかったりするような問いです。傾聴には相手の中に答えがあるという問いかけが必要なので、Open Questionが有効です。

2. What・Howで問う

Open Questionにおいて、有効なのは「What(何が、何を、何について…)」や「How(どのように、どんな風に…)」で問いかけることです。解決を求められるビジネスの世界では「Why(なぜ、どうして…)」が多用されるケースが多いのですが、課題や悩みがもやもやしている時は、「What」や「How」などの質問から入る方が、相手は探求しやすいと思います。

 

例えば、「どうして転職活動をされているのですか?」と聴くのではなく、「転職活動をされようと思ったきっかけや背景(が何か)を教えてくださいますか?」や、「今回の転職においてあなたが実現したいことは、どんなことですか?」など、「What」で問いかけたり、「どのような働き方が実現できたら満足のいく転職となりますか?」など「How」で考えさせたりといった問いかけの仕方をします。

求人企業に対しても問いかけは有効です。「今回の採用が成功した際に、可能になることは具体的に何だと言えますか?」「1年後を考えた時に事業を飛躍的に成長させている人材とはどのような人材だと考えますか?」「御社の商品やサービスに対して、顧客は何に価値を感じて、買ってくれているのだと思われますか?」など。

 

その他には「If(もし・・ならば)」を使って相手の可能性を広げる質問も効果的です。「もし、今、何の制約(お金や家族の心配)もなく、自由に選べるとしたら、本当にやりたいことは何ですか?」など、仮定の状態を作って考えてもらい、心の底で望んでいるニーズを掘り下げたりする際に役立ちます。

 

3. 事実と解釈を分ける

課題がクリアではなかったり、悩みの最中にいるときは、事実と解釈が入り混じっていることが多くあります。事実と解釈を分けて考えられるような問いかけが必要です。相手が「何(置かれている状況、起きた出来事など)」について、「どうだ(気持ちや考え、思い)」と言っているのか?を整理してあげることが大事です。

 

その際には、「When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、どうした」という事実を確認するための質問なども有効です。 「多様な問い」を持つことで初めて本音や相手すら気づかない可能性・ニーズにアプローチすることができます。そしてそこから引き出された答えに対してさらに探求したり、こちら側が感じたことやアイディアを提案することができます。

 

これはシステムではできない領域のことだと私は思っています。質問力や問いかけの技術を磨くには、幅広い知見も必要ですし、多様性の理解も求められます。介在価値を高めるためにも、自分の器を広げるための努力をぜひしていきましょう。

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齋藤 めぐみ|キャリアカウンセラー GCDF-Japan資格者 【ゲストライター】

リクルートエージェントにてベンチャー企業の採用を支援したのち、ソフトバンクグループに参画。人事部にて採用・教育などを担当。リクルートエージェントに復帰し、インターネットサービス企業を中心とした採用を支援。 2007年にキャリアカウンセラーとして独立。2006年、GCDF資格を取得。

Topics: コンサルタント

今回は相手自身ですらまだ気づいていないことやニーズを探求するための「問いかける技術」についてお伝えします。
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