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いい仕事をしたい人材紹介コンサルタントたちの日常

医師の仕事は、私たちにとって参考になります。

オープンポジションの罠

私たちは、企業担当(いわゆるRA)と、キャンディデート担当(CA)をはっきり役割分担せずに、各自が案件も候補者も担当し、それぞれが持っている情報を密に交換がしながらマッチングや進捗を行うスタイルをとっています。そこで課題になるのが、それぞれが持っている企業の情報や、キャンディデートの情報をどのように共有するかということです。この方法がベストかはわからないのですが、プロコミットが行っている方法についてご紹介したいと思います。

 

私たちはこの情報交換、意見交換の場を「カンファレンス」と呼んでいます。これは、医師の仕事の進め方にヒントを得たものです。中から大規模の病院では、いわゆる「ドクターカンファレンス」といって、患者さんの治療方針について検討を行う会が定期的に行われます。主治医が他の医師に患者のレントゲン写真などを見せながら治療方針を説明し、それに対して他の医師が意見を言う場です。

 

このカンファレンスがあることによって、一人の医師の独断に陥ることなく、プロ同士の多角的な視点が入り、医療や看護のクオリティが高く保てるという意味があるようです。私は、究極のプロフェッショナルである医師が、個人の知識や経験・力量だけで治療にあたるのではなく、チームでアプローチすることを知ったとき、「なるほどな」といたく感心しました。

あれだけのプロフェッショナルであっても、当然に個人差があり、見たことがある症例数や幅などに違いがあるわけで、病院として一定以上のクオリティを提供しようと思えば、プロ同士が意見を交換することは非常に重要で有効なことだろうと思いました。そして、それを自社の人材紹介事業に持ち込むとしたら、どのようなあり方が良いのでしょうか。

 

転職活動支援の個別進捗について、複数のコンサルタントの目をいれて検討するという場が最もドクターカンファレンスに近いかもしれません。これは毎週行っています。そして、企業情報やキャンディデート情報の共有にもカンファレンスの良さを持ち込むべく試行錯誤をしています。

例えば企業担当がその企業や案件については、単に求人ニーズだけをテーブルに載せることはしていません。どのようなビジネスモデルで、どのような成長戦略を描いているのか、どういうバックグラウンドの人たちがやっていて、そこで働くことにどのようなチャレンジがあるのかなどを担当者がプレゼンします。

 

それに対して複数のコンサルタントが、採用以外の切り口からもどんどん質問を投げかけ、コンサルタント全員がより深い理解に到達することを目指します。求人以前に、企業を深く理解することが必要だと考えているからなのですが、一見これは非常に効率が悪く、遠回りです。そこまで理解しなくても、求人を扱うことはできるからです。

しかしながら、最終的な人材紹介の価値を考えると、これは非常に有効だという手ごたえがあります。企業を深い理解しているからこそ、候補者にその企業を魅力的に感じてもらうことができ、かつ、その候補者が面接で語る言葉や動機にも違いが出てくるだろうと思うからです。 まだまだ道半ばですが、チームでよりレベルを上げるべく、試行錯誤を続けていきます。

 

私は以前、コンサルティングファームで働いていたのですが、そこには「CTM(ケースチームミーティング)」と呼ばれる社内ミーティングがありました。コンサルタントが各自の仮説や分析結果、メッセージなどを持ち寄り、マネジャーやパートナー、他のコンサルタントが徹底的に検討するという場です。

「CTMまでに付加価値の高いものを用意しなければならない」というプレッシャーがあり、顧客へのアウトプットの質を高める意味では非常に有効に機能していたように思います。社内であまりに厳しいチェックがなされるため、顧客の前の方が楽に感じるという意味もあったように思いますが(笑)。

 

プロ同士の目を入れて質を上げるという意味では、これもドクターカンファレンスに近いものだったかもしれません。 個人商店的になりがちな人材紹介事業において、コンサルタントの知恵を集めて検討することの価値はとても大きいと思います。異業種のプロフェッショナルの仕事の仕方から示唆を得て、人材紹介事業にも反映させていきたいと思っています。 何か異業種で参考になりそうなヒントがあれば、ぜひ教えてください!

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清水 隆史|株式会社プロコミット 代表取締役社長

早稲田大学法学部卒業後、マーケティング会社での企画・営業を経て、経営企画室兼IPO準備室長としてIPOを達成。その後、ベンチャー投資及び戦略コンサルティングを行う株式会社ドリームインキュベータに参画。ベンチャー企業の成長戦略、資金調達、人事戦略を支援する一方、上場企業に対する組織改革、コスト削減、新規事業のコンサルティングに従事。2005年に株式会社プロコミットを設立し、代表取締役に就任。

Topics: コンサルタント

人材紹介会社において、企業の情報やキャンディデートの情報をどのように共有すると良いのでしょうか?
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