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日本の成長企業

「すごいサービス」を創る!- コーチ・ユナイテッド(前編)

コーチ・ユナイテッド株式会社
代表取締役社長 有安伸宏 氏

1981年神奈川県生まれ。慶應義塾大学(SFC)在学中に起業経験を経て、卒業後、ユニリーバ・ジャパンに入社。シャンプー等の消費財のマーケティングを担当。2007年1月にコーチ・ユナイテッドを設立し、Cyta.jpをローンチ。2013年9月に全株式をクックパッドに譲渡。クックパッドのグループ会社として、飛躍的なサービスの成長を目指す。

Cyta.jpについて教えてください。

Cyta.jpは習い事の先生をインターネットで見つけられるサイトです。楽器を習いたいとか、英語を習いたいとか、デザインを習いたいといったときにいろんな先生が探せて、初回無料でマンツーマンレッスンを受けることができます。

初回の無料レッスンで気に入ったら、Cyta.jpでポイントを購入してもらい、そのポイントを消化しながらレッスンを受けてもらうという仕組みです。ポイントは英語でもギターでも何のレッスンにでも使えますし、一回分だけでもOKです。

最初に大きな金額を払って長いコースを申し込み、休眠会員になってしまうといった、今までの習い事に良くあるパターンを変えることができます。ある人が持つ経験や知識を流通させるようなプラットフォームがあれば、世の中の人の生活がもっと豊かになるのでは、と思ったことがきっかけです。ネットビジネスの中でもEC、いわゆる「サービスEC」だと位置づけています。

ネットサービスとはいえ、かなりリアルに人が動くビジネスですね。

確かにリアルですね。弟がドラマーだったので、ネットで「ドラムを習いたい人はいますかー」という投げかけをしたのがスタートです。そうしたら、10人近く問い合わせがありまして..会社を設立した最初の月の売上が100万円くらいでした。

売上が上がったことの喜びよりも、ニーズが確かにあり、ネットでそれを動かせるということに対する手ごたえが衝撃的でした。僕たちはネットベンチャーに分類されますが、自分たちではそういう捉え方をしていません。「消費者が求めているものを買える仕組み」が提供できれば、その姿はどんなものでも良いと思っています。webは手段に過ぎませんから、必要があれば電話でのカスタマーサービスを持ってもいい、と思うくらいです。 

サービスがうまく立ち上がった要因はなんですか。

ビジネスモデルって、新しい消費者価値を生み出すものと、既存のところを取っていくものと二種類あると思うんですよ。新しい価値をゼロから生み出すのは大変なことです。新しいウェブサービスに月に5,000円も1万円も払ってもらうのは、至難の業ですからね。

確かにCyta.jpはネットビジネスですが、昔からある「習い事」というものを事業化したから、お金を払って頂けるのです。消費者にとっては、「新しいものは悪」。新しいものを良しとするのは、ネット業界の人たちだけです(笑)。 

外資系消費財メーカーのマーケター経験は、有安さんに何か影響していますか?

関係があるかもしれません。前職では徹底的にユーザーに着目してマーケティングをやっていましたから、それがCyta.jpにも反映されているのだろうと思います。たとえばシャンプーのマーケティングをやるとしたら、実際にユーザーの家にお邪魔して、お風呂場を見せてもらい、シャンプーがどこにどのように置かれているか、どういう使われ方をしているか現場を見て、そしてボトルの形状や色、香りなどを決めていくわけです。

「正しいものは、消費者インサイトからしか出ない」というアプローチでしたので、今でも僕は、そこから攻めているのだろうと思います。サービスを考えだす際には消費者(ミクロ)の視点から考え方を広げていくような思考パターンですし、あくまでもユーザーを中心に据えて、価値あるサービスを提供するというマインドです。

そうやってサービスを開発していると、サービスがだんだん人々の生活の中に入り込んでいきます。電気や水道のように、シャンプーのように、「生活になくてはならないもの」と言われる存在になりたいですね。

創り手であり、経営者でもある有安さんは、自身の役割をどう認識していますか?

創業当初は完全にプロデューサーでした。サービスを作り出すことが楽しくて、「サービスプロデューサー」という感じだったと思います。その頃は正直、あまり経営者っぽくなかったと思いますね。自分が作ったサービスでいろんな人が幸せになる、ということに喜びを感じましたし、興奮しました。それはいまでも変わりませんが・・・。

創業時に経営者として意味がある仕事をしたとすれば、「市場の選択」でしょうね。Cyta.jpは市場選択を間違わなかったから、軌道に乗ったのだと思います。ただ、軌道に乗るサービスを生み出せたとしても、そこから生活のインフラになるのはものすごく狭き門です。

どうしたらインフラといえるレベルのサービスを創れるのだろうかと、随分考えました。そして、経営者としての「ギアチェンジ」が必要だと感じたのです。それまで自己資金でやってきましたが、外部からの資金調達によって、経営者としてのギアを変えようと思いました。もっとサービスの「すごさ」を増すには、それしかない、と。

 >> 後編に続く 

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