日本の成長企業

DeNAは、なぜ急成長し続けているのか、その理由とグローバルへの展望

株式会社ディー・エヌ・エー
執行役員 ヒューマンリソース本部長 中島 宏 氏

大学卒業後、経営コンサルティング会社へ入社。 2004年12月DeNAへ入社。外部企業のIT戦略立案を担当後、広告営業部署のグループリーダーを経て、新規事業の統括を担当する社長室室長に就任。2009年4月執行役員兼新規事業推進室室長に就任。2011年9月現在、執行役員兼ヒューマンリソース本部本部長。

今や、転職市場でディー・エヌ・エー(以下「DeNA」)を知らない人はほとんどいません。
変化・進化の激しいDeNAという会社を、何とお伝えすべきでしょうか。

株式会社ディー・エヌ・エー|執行役員 ヒューマンリソース本部長|中島宏

確かに説明するのが難しい会社かもしれませんね。ただ、ひとことで言うとDeNAは「世界を切り拓く永久ベンチャー」です、と私は説明しています。 事業という意味では、創業期のインターネットオークションに始まり、ショッピングモール、モバイルオークション、モバイル広告、モバイルSNSと挑戦し続けて、今、ソーシャルゲームの領域まで着実に拡大してきました。

常に事業を進化させてきたという点では、いわゆる「一発屋」とは、全く対極にあります。単一事業のみの成功でその後の事業展開に苦労している会社は非常に多いので、これは大きな特徴だと思います。

これまでもこれからもDeNAの本質的な強さは、高いプロフェッショナル意識を持って、自分自身が担当する領域において会社を代表する気概と責任感を持って働く質の高い「人材」だと思っています。

そういう人材が切磋琢磨しながら、事業環境の変化を捉え、次々と新しい成長エンジンを創り出し、大きな成長を実現してきているのがDeNAです。今後もこうしたDeNAの特徴は変わらないでしょうし、それこそが「世界を切り拓く永久ベンチャー」とわれわれが表現している姿そのものだと思っています。転職を考えている方々にもそういう会社だと受け取ってもらえるとうれしいですね。

DeNAならではのスケール感、特にグローバル展開について教えてください。

株式会社ディー・エヌ・エー|執行役員 ヒューマンリソース本部長|中島宏

現在DeNAは、「グローバルNO.1ソーシャルゲームプラットフォーム」を目指して、積極果敢に世界に打って出ています。2010年には米国のngmoco社を最大4億米ドル超で買収しました。これは、当社にとっても過去最大の買収でしたし、日系ネット企業の対シリコンバレー企業のM&Aとして見ても、相当なビッグディールといえます。

その他にも、サムスンやAT&Tなど、世界を代表する企業との提携を進めていますし、10以上の海外拠点がすでに立ち上がっているなど、着実にグローバルマーケットに進出しています。また、今や世界的な企業であるFacebookやZyngaと比べても、DeNAのARPU(ユーザー一人あたりの利用額)は突出しています。

戦略のキーワードは、「スマートフォン×バーチャルコミュニティ×ソーシャルゲーム」。日本国内で蓄積してきた欧米企業にはないユニークなノウハウを最大限に活用して、2015年3月期に営業利益2000億円を達成することを長期ビジョンに置いています。

日本のインターネット企業のなかで、世界市場で大きな成功を収めた企業はまだありませんが、2015年3月期には売上高4000~5000億円、海外売上比率50%を目指し、真のグローバルリーディングカンパニーに成長していきたいと考えています。

スマートフォンの世界出荷台数は、2010年の3.05億台に対して、2015年には9.82億台と3倍以上に拡大すると予測されています。現在の日本の携帯電話普及台数を約1億台と考えると、世界市場に非常に大きなポテンシャルがあるということは歴然ですよね。

このスマートフォン市場の拡大と共に、ソーシャルゲーム市場もさらに拡大していくものと思いますので、世界最先端の進化を遂げている日本で勝ってきたノウハウを生かして、これからも積極果敢に攻め続けたいと考えています。こうした大きな市場に本気で挑んでいる姿勢・環境こそが、DeNAならではのスケール感だと理解してもらえるのではないでしょうか。

守安功さんが新社長に就任された際、DeNAの方たちが極めて落ち着いて捉えていたのが印象的でした。これはDeNAの人材レベルの厚さから来るものなのでしょうか。

確かに、とても冷静に捉えていましたね。DeNAを起こし、事業を創り、文化を創り、土台を築いた創業者は南場です。ただ、ベンチャー企業は「創業者=企業」と語られがちですが、南場自身はこれを嫌っていたようです。「私の人生と関係なく、隆々と成長する企業であってほしい」と退任発表後の会見等で本人が話していますが、常々そう考えて経営にあたっていたのだと、今思えばよく分かります。

南場が社長を退任した際には、既に守安が実質的な事業経営を行っていたということに代表されるように、「南場が居なければだめな会社」ではなくなっていたということが、突然の退任という事態にも冷静に対処できた理由だと思います。

それを成しえたのは、南場が中心になって作り上げて今でも脈々と引き継がれている、常識にとらわれず一生懸命考える文化や、優秀な人間が活躍できる清清しい実力主義や、政治的なことを排除するという社風が、一流の社員をひきつけ育んでこれたからこそだと思います。

これまで非常にポジティブなお話をお聞きしましたが、逆に、課題だと捉えていることはありますか。

もちろん、課題はたくさんあります。特に、重要な課題となっているのが、優秀な人材の採用です。現在、事業規模が急拡大しています。この1~2年で、やらなければいけないこと・やりたいことが3倍以上になり、個々の役割も3倍以上になっていますが、それを補うに足る人員がいません。このままでは成長のボトルネックになりかねません。

優秀な人材を採用したい背景は、既存のメンバーを楽にしようとしているのでは決してなく、新しい人に、新しいことをやってもらうための採用だといえます。入社早々に実力を発揮し、ひとつの上場企業よりも大きなP/Lを任されている社員が何人もいます。また、規模の拡大、地域の広がりによって、制度や体制を構築・変更する必要も高まる一方です。今、DeNAに転職すると、「オイシイ仕事」が山ほどありますよ(笑)。

DeNAに転職するには、やはりゲームやインターネットに関する強い志望や興味が必要なのでしょうか。

全くそんなことはありません。ゲームが大嫌いだと厳しいですが、最初から興味・関心が高い必要はありません。インターネット業界での経験も全く不問です。興味・関心が高ければ、立ち上あがりが早いかもしれませんが、それ以上に、数千万人単位のユーザーに向けたサービスを作るための「情報収集・分析」「課題抽出」「実行・推進」ができる能力・マインドを求めています。

特にデータ分析をもとにロジックを組み立てて仕事を進めるスタイルであるため、異業種から入社する方がほとんどです。コンサル業界出身の方なども多く活躍しています。

グローバル展開を加速していらっしゃいますが、海外経験がなく、語学も苦手、「国内でキャリアを積んでいきたい」という方も採用される可能性はあるのでしょうか。

十分にあります。日本国内の売上についても引き続き伸びており、海外売上同様2014年度に約2,000~2,500億円を目指しています。これも、現在の売上高の約2倍というチャレンジングな目標です。国内事業拡大のためのポジションでも積極的に採用を行っていますので、国内をメインに活躍したい、という方でも大いに歓迎です。

これだけの成長率ですと、非常にハードワークだというイメージをもっている方もいるかもしれません。実際はいかがですか。

この点については誤解されている部分も大きいと思います。 もちろん、時期や部門・職種による差はありますが、個々のスケジューラに「飲み会」と予定が入っていることも珍しくありません。成長志向が強く、「人の2倍働いて、2倍成長したい人」もいれば、「子どもが生まれたため、20時には必ず帰ると公言している執行役員」もいます。

このように会社にいる時間は全力コミットが大前提ですが、コミットする時間はさまざまです。 女性の働き方についても、産休・育休・時短勤務の制度を整えており、制度だけでなく利用実績もあります。 また、離職率についてですが、たとえばエンジニアの離職率が約2~3%であるなどネット業界に限らず、一般的に見てもかなり低い数値だと考えています。

「DeNAは既に規模が大きすぎる。転職しても、物足りないのではないか」とお考えの方もいます。
DeNAに今入社する魅力を教えてください。

売上・利益だけ見ると、比較的大きいと見られるのかもしれませんが、実際に中で働いているとDeNAが大きすぎる、とは全く感じないですね。むしろ、まだ「グローバルベンチャー創業の真っ只中」という感じがします。もちろん、世界で本格的に勝負するには、大型のM&Aを行ったり、最高峰の人材を惹きつけたりするための原資が必要ですので、その点では一定以上の規模と、高い収益性は極めて重要だと思います。しかし、DeNAは「世界で勝つ」ということと「永久ベンチャーである」ことを、必ず両立させたいと考えています。先ほど申し上げた通り、今、転職して来られる方に「オイシイ仕事」が山ほどあることはお約束できます。

ゲームという領域に魅力を感じない方もいらっしゃいます。

株式会社ディー・エヌ・エー|執行役員 ヒューマンリソース本部長|中島宏

日本では、「ゲームなんて・・・」という感覚を持つ方がいることは事実だと思います。しかし、米国のngmoco社を買収し、シリコンバレーで本格的に事業をやり始めて感じたのですが、シリコンバレーで「ゲームなんて…」と言っている人は一人もいないということです。

例えば、iPhoneアプリを見ても、ビジネス用や生活用のアプリなど、さまざまありますが、有料アプリ売上の大半をゲームが占めています。さまざまなアプリが増えていっても、現在ビジネスとして最も成り立っているのはゲームですから、今ここに手を付けない手はない。

これは、当然の選択だと考えています。

事実、シリコンバレーの有力なベンチャーキャピタリストの投資行動を見ても、世界の最先端が、ゲームビジネスを軽視していないことだけは確かです。 その昔、家内制手工業の時代から、産業革命があり、インターネット革命があり、と、世の中はどんどん変化していますが、「今という時代」は、将来教科書で大きく取り上げられるほど、大きな産業構造の変革期だと思います。

その変化の真ん中に、DeNAが立っていると感じています。むしろ、この領域を超えるポテンシャルを持つ事業ドメインがあれば知りたいくらいです。

発展途上国にもスマートフォンが広まりつつある今、時代のカッティング・エッジ(最先端)に立って事業を行うことは最高の醍醐味といえるのではないでしょうか。DeNAは、常に世界のカッティング・エッジに立つことの重要性を理解し、事業を行っています。今はそれが、ソーシャルゲームであり、SNSプラットフォームであるということです。これから先、現在では想像もつかない方向にDeNAが進化することは、大いにあり得ると考えています。

事業側でDeNAを創ってきた中島さんの目から見て、DeNAで働くことの醍醐味は何でしょうか。

株式会社ディー・エヌ・エー|執行役員 ヒューマンリソース本部長|中島宏

私はもともと国内の中小企業向けのコンサルティングを行う会社に新卒で入社して、「将来の起業のために、事業会社で新規事業に携わりたい」という思いを持って、DeNAに飛び込みました。当時のDeNAは、10人に相談すれば10人から「転職してDeNAに行きたい?やめておけ、もう終わった会社だよ」と止められるくらい、先の見えないトンネルの中にいました。

でも、とにかく一流の人間が居ること、流れの速い環境でそれらの一流の人間が切磋琢磨していること、そしてなにより常に新しいことに取り組み責任ある役割をまかせてくれること、この3つが揃っていることが当時の私の転職先選びの条件でした。

逆にそれが揃っていれば、会社が無名でも、数年後に会社がつぶれてしまったとしても、給料が下がってもいいやと思っていたんです。だから10人から止められても、DeNAに飛び込みました。そして、「私から見たDeNAで働くことの醍醐味」は、今も変わらず、この3つです。

20代30代のうちに血肉になるような経験を積みたいという人は多いと思いますが、本気でそう思うなら、一度はDeNAのドアを叩いてみてほしいですね。後悔はさせませんので。

中島さんのように今後のDeNAを創っていくスターの方が他にもたくさんいらっしゃるのでしょうか。

人材のレベルには、本当に自信があります。 たとえば、外資系戦略コンサルティングファームから「事業にドップリ浸かりたい」とDeNAに転職した社員がいます。彼は最初、「怪盗ロワイヤル」というゲームのイベント企画からスタートしたのですが、今まで非効率だったものを次々と改善していくわけです。その結果、事業は大きくなり、彼は今や、事業のマネジメントとして、ひとつの上場企業より大きなP/Lを任されています。ちなみに、ゲームもネット業界も全くの未経験者です。

エンジニアに目を向ければ、世界的なMySQLのエバンジェリストや、日本トップレベルのデータマイニングのスペシャリストなど、ホンモノのトッププレーヤー達が大活躍しています。実際にシリコンバレーに入り込み、買収後のngmoco社の舵取りをしているマネジメントもいます。ここについては、DeNAで大活躍しているスター達に、直接インタビューして頂くのがいいですね。次回以降、インタビューを設定していきますね。

最後に、DeNAに興味をお持ちの方にメッセージをお願いします。

株式会社ディー・エヌ・エー|執行役員 ヒューマンリソース本部長|中島宏

事業も企業も個人も、成長は生モノです。

今、DeNAは、日本企業として世界のマーケットで闘うチケットを持っています。今はまさに、歴史に名を残すエキサイティングなことが起きるタイミングです。時代の最先端を駆け抜けたいなら、1日も早くそのステージに立つことをお奨めします。

キャリアについて真剣にお考えの方であれば、リスクとリターンのバランス感覚をお持ちかと思います。この記事を読んでDeNAに少しでもご興味をお持ちになった方には、「次のアクション」を起こして欲しいと思います。何のリスクもありません。この一歩が、あなたのキャリアを異次元に引き上げるリターンを生む可能性があります。ぜひ、ご自身のためにも、「行動」されることを期待しています。

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