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日本の成長企業

「ものづくりの会社」としてのミスミ

株式会社ミスミグループ本社
生産プラットフォーム 代表執行役員 岡本道明 氏

大学卒業後、日産自動車に入社。IE(Industrial Engineering)の部門にて生産現場の改善経験を積む。その後、DHL JAPAN、GE横川メディカルシステム(現・GEヘルスケア・ジャパン)にてIEを牽引、JATCO(旧・日産自動車 富士工場)ではメキシコ工場立ち上げ、三菱自動車とのトランスミッション事業統合に参画し、2008年にミスミ入社。MPS推進室 ジェネラルマネージャー(2011年12月時点。なお、MPSとはミスミ生産方式の略称です)

はじめに、これまでのご経歴を教えてください。

株式会社ミスミグループ本社|生産プラットフォーム 代表執行役員|岡本道明

1991年に新卒で日産自動車に入社し、生産現場の改善活動の支援を行うIE(Industrial Engineering)のグループに所属しました。当時は日産生産方式の確立を目指し、同期生産の推進する活動をしており、社内でトレーナー資格も取得しました。今の仕事にも通じますが、生産リードタイムの短縮や直接作業者の生産性向上が主な取り組みでした。

その後、DHLで自社配送ネットワーク構築の為に集配センター立ち上げるプロジェクトに参画し、マテハン機器のレイアウトや、集配センターのインバウンド・アウトバウンドのフローを構築、オペレーションの標準化を行いました。

また、GE横川メディカルシステムでは、セル生産ラインの改善に初めて携わりました。当時からGEはグローバルの生産・供給体制の棲み分けが進んでおり、ロースペック・量産型の生産は中国などのLCCに移管し、ハイスペックのものを日本で製造していました。

従って日本では量産品の生産ではなく、かなり超非量産のものがメインで流れていたのです。この時にシックスシグマを活用したオペレーション改善、現場改善を経験し、シックスシグマのステップを体得しました。2001年にJATCO(旧・日産自動車 富士工場)に戻り、メキシコ工場立ち上げのためにIE領域のリーダーとして携わりました。以降、日産自動車、三菱自動車のトランスミッション事業統合に参画、IE部門の管理職を経験しました。

ミスミへの入社の背景を教えてください

前職でも充実した仕事ができており、これといって大きな不満もありませんでした。40歳になる年に「社会人人生もいよいよ半分来たな」と思うところもあり、将来を考え始めたのがきっかけでした。そのタイミングで、ミスミがものづくりのプロフェッショナルを求めていると知りました。会長の三枝のものづくりに対する想いに共感したのと同時に、長年ものづくりに携わり「ものづくりをしている方々に恩返しがしたい」、「何か日本のものづくりの役に立てないか」という私自身の想いを実現できる仕事だと確信し、入社を決断しました。

大手メーカーを経験された岡本さんから「ものづくりの会社としてのミスミ」はどのように見えていましたか。ファブレスメーカーに近く、見方によっては商社という印象をお持ちの方もいらっしゃいます。

株式会社ミスミグループ本社|生産プラットフォーム 代表執行役員|岡本道明

最初にミスミを紹介された時は、正直、「商社のミスミ」が私に何の用だと思いました(笑)。三枝のことは知っていましたし、友人も働いていたため、ビジネスモデル含めユニークな会社だとは知っていましたが、私には縁の無い会社だと思っていたのも事実です。

しかし、ミスミのビジネスをよくみると、ビジネスモデルに共感し協力して頂ける数多くのメーカーが存在し、そういったメーカーの方々と一緒に事業を作り上げていることが分かってきました。

日本のものづくりを支えている中小の協力メーカーに対して、独自では成し得ない「知恵や生産方法の伝授」で貢献できるのであれば、「ものづくりをしている方々に恩返しがしたい」という私の想いと合致するのではないか、と見方が変わりました。

更に、ミスミの追求する「短納期+一個流し」のモデルを実現するためには、この協力メーカーの実力向上を措いては成しえないと確信しました。一方、世界で日本の製造業のプレゼンスが落ちている中、ミスミの強いビジネスモデルをもってすれば製造業として世界で戦って行ける、そのような事業機会があると考えた点も意思決定の理由の一つです。

ミスミは、海外で生産拠点の立上げ、拡充を進めており、その推進が日本の製造業への貢献となるのではないかと考えました。

現在のお仕事の内容を教えてください。

私のミッションは、ミスミグループの製造会社(株式会社駿河生産プラットフォーム、株式会社SPパーツ)や協力メーカー各社におけるQCT(Quality・Cost・Time)の競争力向上の支援を行なうことです。「短納期+一個流し」のモデルを極めて高い納期遵守率で実現していく為の生産現場での様々な改善をメーカーと一緒に推進し、お客様に安心・信頼してミスミをご利用頂くための基盤(リードタイム、コスト)を作ることであると考えています。

ミスミの生産における海外展開について教えてください。

株式会社ミスミグループ本社|生産プラットフォーム 代表執行役員|岡本道明

ミスミが成長市場である海外で戦っていくには、ミスミの強みであるビジネスモデルを一揃え、ターゲットとなる市場セグメントへ組み込み、お客様へ、高品質・低価格・短納期で商品を届けてゆく必要があります。その中で生産という観点では、市場の近くで生産することが必須であり、ミスミの今後の事業展開において海外での生産体制強化は要の一つです。

現在ミスミには、日本を除いて世界に8ヶ所の自社工場があります(2011年12月現在)。この自社工場を拡充し、併せて、海外でミスミのモデルを実現する協力メーカーのネットワークを強化してゆくこと、これがミスミの海外での生産体制強化に当たります。

しかし、日本で培った強い生産モデルと比較すると、現時点では、海外生産体制は、残念ながら脆弱と言わざるを得ません。従い、海外での成長を持続するために、海外での生産モデルを少なくとも日本と同等のレベルに引き上げることが、短期的な課題です。

更に言うと、この海外生産体制の強化は、顧客接点・販売などフロントエンドの展開と連携しており、これが弊社全体の強みを増幅させてゆく、そういうダイナミックさを実感しながら仕事をできることも醍醐味です。

ミスミで「ものづくり」に携わる醍醐味を教えてください。

株式会社ミスミグループ本社|生産プラットフォーム 代表執行役員|岡本道明

ミスミで「ものづくり」に携わる醍醐味は、生産が全社戦略に密接に結びついており、かつ、生産が顧客に直結している点です。通常のメーカーに比べて、かなり「直接的」につながっていることを実感できます。一般的にメーカーの工場でリードタイム短縮、コスト低減の取り組みは行なわれていますが、その効果が内向きで営業的な効果が中々工場には分かり難いことがあります。

営業的な顧客へのメリットを創出する為の打ち手と生産現場の改善効果が遠い、戦略の連鎖を感じられない仕事になっています。一方、ミスミは営業的な戦略・打ち手と生産現場での改善活動が同期した形で進められます。生産現場からも顧客メリットを意識し、その打ち手と効果の因果関係を理解した取り組みを推進できることに大いに満足しています。極めて短い時間軸の中でビジネスを展開しているからこそかもしれませんが、その臨場感、ダイナミックさは自分自身を成長させてくれる環境だと思いますし、成長を実感させてくれます。

ミスミで活躍するメーカー出身者の共通項は何ですか。

ミスミという会社では、戦略性、ストーリー性が強く求められます。三枝も「経営リーダーを育成したい」と常々言っているように、技術を深掘りするだけではなく、専門知識を使ってどのようにビジネスを推進するか、生産戦略を描くのか、という経営視点を持っていることが重要であり、そういった方が活躍しています。一方で、株式会社駿河生産プラットフォームや、株式会社SPパーツ等、ミスミグループの製造会社で、技術を突き詰めて活躍していくことも可能です。「ものづくり×経営視点」や「専門技術×深掘り」の軸でキャリアを考えている方に、ミスミグループは良い機会を提供できるのではないでしょうか。

最後に、このインタビューの読者の方々にメッセージをお願いします。

株式会社ミスミグループ本社|生産プラットフォーム 代表執行役員|岡本道明

私がこれまで在籍した大手企業では、整った教育体制・素晴らしい上司・先輩に出会い勉強になりました。ただその中で10年経ち課長になると「あと5年もすると部長になって、その後こうなって...」 と、先が見えてしまう。

それも面白くないな、と思い、世間で通用する人材になるため外に飛び出しました。製造業というフィールドで、他流試合にチャレンジし、技術を活かしながら自らを成長させることは、日本の競争力を上げることにも繋がっていくと考えています。

製造現場は泥臭く思われがちですが、ネジ1本なくてもクルマや機械は作れません。そんな重要な役割を担う製造部門の人たちにスポットライトを当てていきたいという想いがあります。

お金をかければいくらでも良いものが作れるかもしれない。しかし、お金だけで勝負するのではなく、知恵を絞って、同じものを作るという価値を追求していきたい。この想いに共感して頂ける方が、多くいらっしゃれば嬉しいですね。

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