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第9回 採用サイトを活かす写真撮影講座

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プロ感を演出する「ボケ写真」の撮影法

このコラムも残すところ今回を含めてあと2回となりました。その仕上げとして、今回は少し難しい機能に触れますが、逆にこれさえ抑えれば写真の印象を大きく変えることができます。

お伝えするのは、ズバリ『ボケ写真』と呼ばれるものです。まずは以下の参考例をご覧ください。


ボケ写真例

 

『ボケ写真』とはピントを合わせた主役となる被写体のみクリアに描写し、背景(または手前)をボカすことで遠近感を生み出す写真のことです。この『ボケ写真』が撮れるようになるとナゼ印象が
大きく変わると言えるのか。

それは、クリアに描写した主役部分が、ボケ部分との対比から浮き立つように見え、写真を見た人の視線が一瞬で主役に誘導されるからなんですね。

この『ボケ写真』を撮るためには、下表の『A(CanonはAv)モード』という撮影モードを選択します。


撮影モードの違い9※詳細は第6回コラムご参照

 

『A(Av)モード』は「①ISOと②F値」という2つの要素を自分で設定することになるのですが、
まずはこれまでも何度か名前が登場していた「①ISO(感度)」についてお話します。

「ISO(感度)」とは、“レンズを通してカメラ本体に入ってくる光をカメラ本体内の画像センサーが感じ取る度合いのこと”を言います。数値を大きくすればするほど明るくなるのですが、一方で大きい数値にするほど画質が粗くなるという効果(副作用)も発生します。

夜間や暗い場所では、ISO数値を高くすることで明るさが確保できる一方、画質も犠牲にすることになります。そのため、採用HP用に美しい写真を掲載されるのであれば、暗い場所での撮影は避け、ISOは100~1200ぐらいの間に留めておくことを推奨します。

 

ISO

 

このISO数値の設定をもし「難しいな」と感じる方は、ISOを「Auto」設定(=カメラ任せ)にしてもOKです。なぜなら、日中の陽の高い時間帯は、美しい写真を撮りやすい自然光の入り込む窓際(光の性質:第3回コラムご参照)や、屋外での撮影であれば十分に明るい環境のため、カメラが自動的にISO値を100~800前後の数値(=高画質)に設定してくれるからです。


続いて『A(Av)モード』の主役要素とも言える「F値」ですが、こちらはレンズの中にある絞り羽という機構を開けたり閉じたりすることで、レンズを通して取り込む光の量を調整する機能となります。

このF値の数値を小さくすればするほど、ピントを合わせた被写体がクリアに描写され、前後がボケるようになります。

 

F値

 

採用HP写真で考えると、『ボケ写真』を撮るには、主役となる被写体が一人であればf2.8以下を推奨します(私が法人撮影をさせて頂く際は基本f1.8に設定)。一方、複数名が並んで座っているところを斜めから撮影するようなケースで、手前・奥に座る両者どちらもボカさずにクリアに撮りたい場合は、F値を高めにして撮るとよいでしょう。

※厳密には、ボケ度合いは「被写界深度」と呼ばれ、4つの要素で構成されていますが、このコラムでは話が複雑になるので残り3要素は割愛します。詳しく知りたい方は私のカメラスクールに是非ご参加下さい(笑)


『ボケ写真』はプロっぽくも見えるため、同僚の方からもきっと好反応が得られると思います。
皆さんも「A(Av)モード」にぜひチャレンジしてみてください。

■執筆者


執筆者 早川伸夫
株式会社CAPTURE EMOTION
早川 伸夫
 人物写真を最も得意とし、法人・個人のプロフィール写真撮影を中心に活動。
JAPAN PHOTO CONTESTや東京カメラ部主催フォトコンテスト等で多数の入賞経験あり、自然風景・建築物など、どんな被写体も美しく撮ることに定評あり。
また「写真は左脳(論理)で上手くなる」との持論から、主に中小企業・個人事業主を対象としたカメラスクールを運営し「美しい写真を撮るための方法論」を伝えている。

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