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日本の成長企業

ジンズ(JINS)はどこへ向かっているのか?

株式会社ジンズ(JINS)
代表取締役社長 田中仁 氏

1963年生まれ。前橋信用金庫にて、融資業務等を担当した後、1988年ジェイアイエヌ(現ジンズ)を設立し服飾雑貨事業を開始。2001年にジンズブランドにてアイウェア事業に参入。2006年に株式上場後、2009年にアイウェアブランドを「JINS」に刷新。2013年に東証一部上場。

最近のJINSブランドは機能性眼鏡の大ヒット等、非常に好調です。ジンズという会社は、どこへ向かっているのでしょうか。ビジョンをぜひ教えてください。

株式会社ジェイアイエヌ 代表取締役社長 田中 仁氏

もともと眼鏡というのは大昔からあるもので、数百年もの間、視力矯正というシンプルな機能を提供してきたわけです。日本に眼鏡が入ってきたのも、フランシスコ・ザビエルの時代ですからね。数百年の時を経て、眼鏡というのは、すっかり古い業界になってしまっていました。

眼鏡は格好悪いし、陰気くさいし、お洒落じゃない、というのがこれまでの一般的な見方だったのではないかと思います。ですから、誰も「眼鏡」からイノベーションが生まれるとは思っていないわけです。正直言うと、私自身アイウェアの大きな可能性を確信したのは、ごく最近ですから。

ただ、これまでほとんど変化の無い業界だったからこそ、新たな視点を入れることで、全く違う業界に生まれ変わらせることができる可能性を秘めているのではないかと考えたのです。例えば、JINS PCという商品があります。これは、パソコンのモニタを見るときにかける眼鏡であり、モニタから出るブルーライトという可視光線をカットする機能を持つものです。

これが、爆発的にヒットしました。この商品が新しいのは、「視力が悪くない人」が、眼鏡屋であるJINSのお店に多くご来店され、パッケージに入ったこのアイウェアを購入して頂いたことです。また、人にプレゼントする贈答用としてもかなりの数をお買い上げいただきました。

今までに、「視力が悪くない人」が、「眼鏡屋に足を運び」「パッケージに入った眼鏡を」「贈答用に」「複数」購入する、といったことが果たしてあったでしょうか。スターバックスがアメリカのコーヒー文化を変え、そして世界のコーヒー文化までも変えたように、私たちもまた、アイウェア業界のイノベーターとして、世界一になれるのではないかと思っています。

その結果として当然に事業の規模拡大も伴い、売上も数千億円という規模になってくるのでしょう。もしかしたら、今私たちが「眼鏡」だと思っているものは、更に何か違った価値を付けた、「全く新しいもの」に生まれ変わるかもしれませんよ。私たちは、眼鏡を全く新しいものに変えた会社として、歴史に名を刻むつもりでいます。本当に、それ位の確信を持ってやっています。

これだけ明確に、将来のイメージが湧いたのはいつ頃からなのですか。

繰り返しになりますが、昔から見えていたわけではありません。ジンズという会社がなぜ存在するのかという事業意義、つまり、「志」を立ててからなのです。私も含め、世の中の多くの会社がそうだと思いますが、商売はまず「稼ぎたい」という動機からスタートすることが多いはずです。ただ、「稼ぎたい」という動機のままだと、その先が見えないのです。「稼いだらおしまい」になってしまうからです。

そうではなく、「こういう事業、こういう価値を世の中に問うんだ」ということを決めてからは、結果として事業がうまく行き、収益も確実に後からついてきました。やはり、「正しいことは実現する」のです。世界でも相当通用するだろうという手ごたえを得ています。例えば価格にしても、このクオリティの商品を、この低価格で提供できている企業は見たことがありません。

JINSが世界を席巻するための成長戦略について、ぜひ教えてください。

オーソドックスな答えになりますが、やはり「商品戦略」と「出店戦略」が基本です。これまでにない最高の商品を生み出し続け、それをお買い上げ頂ける店舗を増やし続けること。SPA(製造小売業)として、これが柱になることは間違いありません。そして、それを支えるのは結局において人です。出店も商品も、マーケティングなどの機能についても、全部、人なのです。

そういう意味でいうと、成長戦略の実行スピード、実現スピードがここに来て格段に上がってきたのは、人材層がどんどん厚くなっていることは重要なポイントだといえます。

今でも、中途採用で入社される方が活躍できる余地はありますか?

株式会社ジェイアイエヌ 代表取締役社長 田中仁氏

ええ、無限にあります(笑)。私自身、「これ、もの凄く可能性があるんだけど、どうしよう。誰に頼もうかな?みんな忙しそうだし...」なんてしょっちゅう言っていますよ(笑)。できあがった会社よりも、絶対に面白いと思います。

作っていく喜びがありますよね。大企業で歯車になるよりも、まだ小さい会社を大車輪で大きくしていくほうが面白いじゃないですか、ダイナミズムがあって。ジンズという会社は今、そういうチャンスが無限にある気がします。

「こういう組織やチームが理想だ」という、組織ビジョン・チームビジョンはありますか?

「ボトムアップがしやすい環境で、かつ、最終決断はトップダウン」というのが良いと思っています。チームのみんなが自分の意見を言えないような、硬直的で、緊張感だけが保たれた組織というか、上司の顔色を見るだけの組織は結局ダメになると思うのです。言いたいことを結構言い合って、リーダーがみんなの意見を広く聞いて、最後は「俺はこの判断で責任を持つ」というのがいいと思いますね。ですから、トップダウンだけでも、ボトムアップだけでも成立しないと思います。

その組織、チームで求められる人物像はどのような人ですか?

株式会社ジェイアイエヌ 代表取締役社長 田中仁氏

「いい人」がいいですね。やはり、いくら能力が高くて仕事ができても、私たちはやはり「チーム」なんです。船に例えると、みんなでオールを持って漕いでいるわけです。

ベクトルを合わせて同じ方向に漕げば、一人一人のオールの力が多少小さくても前に進みます。ところが、強力なオールが逆方向に漕いでしまうと、船の推進力が落ちて、方向もズレますからね。今、伸びている成長企業の人たちと会うと、「いい人」が多いですよ、本当に。

あともう一つが、「変人」ですかね。ウチにはそういう人が多い気がしますね(笑)。大企業では勤めづらい人というか。大企業で働いて順調に出世するためには、かなり自分を押し殺さなければならないと思うのです。そして、減点主義に引っ掛からないように、おとなしく、おとなしくやっているうちに、どんどん優秀な能力がスポイルされていってしまいます。

そういう意味で言うと、ジンズという会社には、「大企業には向いていないだろうな」という人が多いんじゃないかなと思いますね。一方で、変人とはいっても、自分自身の成長と会社の成長をセットで考えられるメンバーが多く、仕事に対するプロ意識は強いですね。

中途入社後、どのように成長していって欲しいとお考えですか?

ゼネラリストであっても、スペシャリストであっても、何の進化もなく同じ仕事だけをしていたら3年から5年で「出がらし」になってしまい、新しいものは生まれません。やはり健全な意味でのジョブローテーションがないと、組織の活力が生まれないと思うのです。仕事が変わると出会う人が変わります。出会う人が変わって初めて、新しいものが生まれるというパターンが多いのです。多分ずっと同じ人と会っている人からは、新しいものは生まれないんじゃないかと思います。

「朝起きてから今まで、全く新しい人と会いましたか」と聞いて、答えが「No」だと言う人は、成長のスピードが遅くなってくる可能性があると思うんですよね。例えばコンサルティングファームから転職すると、経営企画室に配属されることが多いですが、その仕事を続けていたって面白くないでしょう?中途採用ですから、これまでの専門性はもちろん尊重されますが、ゼネラルマネジメントの視点を持って、幅広い領域に関わっていく気概が無ければ、執行役員以上に上がりづらいのではないかと思います。

アイウェアの全く新しい機能を創造するなど、革新的な発想を持っている人でないと活躍できませんか?

必ずしもそんなことはありません。アイデアを形にする時は、何かしら参考になるものがあるものです。全く何もないところから発想が生まれることは、あまりありません。将棋などでもそうですが、「定石を知ったうえで、定石を外して打てる人」と、「定石を知らず、自分の好きに打つ人」とはきっと勝率が違いますよね。

よって、きちんと基礎能力を持っていることは重要だと思いますし、他社から学ぶ姿勢も大切だと思います。ヒット商品であるJINSPCにしても、ユニクロさんの「ヒートテック」や「サラファィン」などの、機能性商品が参考になりました。

「ユニクロさんの洗練された商品開発やマーケティングを、眼鏡に置き換えたらどうなるだろうか」といった発想は、やはり必要だと思うんです。自分でゼロから全く新しいものを思いつく能力がなくても、今までになかったものを生み出そうという意思があれば、何でも参考にして、道を切り拓いていけると思うんですよね。そういった意味で我々は、「新しい当たり前を」というメッセージを、会社の中心に据えているのです。

最後に、中途採用でジンズに興味をお持ちの方にメッセージをお願いします。

株式会社ジェイアイエヌ 代表取締役社長 田中仁氏

本当にこれまでの眼鏡業界に風穴を開けるだけのイノベーションを起こし続けられる手ごたえがあります。しかも、日本だけでなく、欧米、アジアを含め、数千億円の規模で売上を伸ばしていけるのではないかというイメージもあります。そして、単なるシェアの獲得だけでなく、眼鏡をまるっきり「リノベート」することができれば、1兆円に到達することすら可能ではないかという手ごたえがあります。

パソコンが携帯電話をはじめとしたモバイル端末に取って代わられ、その携帯電話すら、iPhoneやアンドロイド端末等のスマートフォンに取って代わられたように、これからアイウェアの業界にもさまざまなイノベーションを起こす余地があると思うのです。今、全てが見通せている訳ではもちろんありません。

ですが、「いい人」と一緒にベクトルを合わせながら、「新しい当たり前」を追い求めて行けば、その先には必ずや何かが拓けていくと確信しています。 ジンズは、まだまだこれからの会社です。自ら大車輪の活躍で、事業を創り上げていける人とのご縁を楽しみにしています。

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